2015/04/13
友人と話す。
クマについて話す。
問題はイントネーションだ。
実は『さまぁ~ず×さまぁ~ず』を見たときに、「靴」や「熊」などのイントネーションが最近違うと話していた。
要は、東京生まれで東京育ちのさまぁ~ずの二人は、「靴」は「ク」が低くて「ツ」が高いというのだ。
熊も同様。
しかし、今はどちらも最初が高く、後ろが低い。
プーさんにつける場合には、万人がそれと同じように前を高く「くまのプーさん」と言うことだろう。
実際、自分も靴、熊はよく後ろを高くいう。
けれど、「これは方言なのかな?」と思っていた。
もちろん、話の流れでは一音目を高く言う場合もある。
つまり、どっちも使っている。
ただ、さまぁ~ずの二人に言わせると、二音目が高いのが標準だというのだ。
これを友人に伝えたところ、論争になった。
ちなみに、友人の反論材料としては「クマ」を二音目を高く言ってしまうと、目の下にできるモノと区別がつかないということだった。
とりあえず、こちらの抗弁としては「じゃあ、ハシは?」というものだった。
これには自分としては若干の引っかけをいれていた。
友人はそれに見事にはまり、自信たっぷりに言った。
「ハシだってそうじゃん!」と。
「じゃあ、チョップスティックスの『箸』は?」
友人は一音目を高く言う。
「では、ブリッジの『橋』は?」
友人が得意満面に二音目を高く言う。
ここまで、自分はあえて『箸』と『橋』をテーブルに形を作ってあらわしていた。
最初の箸は中央に、二番目の橋はテーブル右端と中央の中間地点に作って見せていた。
どうだといわんばかりの友人に、「じゃあ」と言ってテーブルの右端を指差して『端』は? と問うと、「は?」と聞き返す。
「だから、端っこの端は?」
「端」と発音するが、それは橋と同じような発音である。
「うーん」唸る友人。
「だから、同じ音でも別に話す内容で区別はつくし、実際同じようなイントネーションの同音異字もあるんだって」
と説明。
ただ論争と言っても、こちらも根拠は東京生まれ東京育ちの二人だけで調べたわけではない。
つけいる隙はいくらでもあったので、結局は後で調べるということで落ち着いた。
調べてみると、正確かどうかはしっかりとした根拠はないものの、多いのは二音目が高いのが正しい標準語であるということのようであった。
ただ、辞書には両方のイントネーションをよしとするものもあるようなので、混在しており一般化しているのは事実のようだった。
ただ、『箸』と『橋』と『端』についてはこのように分かれるらしい。
1. ̄|_ (_)
2._| ̄|(_)
3._| ̄ ( ̄)
順番どおりに1.が箸、2.が橋、3.が端のイントネーションになるらしい。
単語で発すると2.と3.に違いは無いが、「はしが」と助詞などをつけると助詞の部分の高低で分かれるらしい。
つまり、2.は2音目が高いが、その後の助詞は低くなる。
3.は2音目と同じように助詞も高いままとなる。
言葉にしてみると確かにその通りだから納得できる。
真偽の方を追求はしていないけれど、正しいっぽい。
ちなみに、ニュースなどで確認しようとしたところ、どうもこの辺りのイントネーションなどは概ねNHKが検討する機関を持っていたりするので、そこに右倣えする傾向にあるようだが、全部言葉に対して統一されてNHKに倣っているわけではないらしい。
つまり、放送局ごとに独自に決めていいらしい。
確かに、地方局でのニュース番組ではおかしいだろうが、地域の情報番組などでは方言よりに発音した方が親しみ易いということもあるだろう。
そういう意味でも裁量権を与えているのかもしれない。
クマも同様なようで、キー局でも高低あるいは低高といっている例が動画サイトから見つけることができた。
クマ論争は完全な決着は見なかったし、必要もないのかもしれない。
前述したように、プーさんに付けるときには明らかに高低だし、自分が普通に言う場合には低高だし。
どっちと決めても使うシチュエーションや前後の言葉によって違ってくるのは確かだと思う。
それよりも、放送局ごとに裁量権が認められている点や、東京でも元から東京に生まれた人が「おかしいな」と思うような標準語が若い人たちには標準として受け入れられていることが面白く思った。