社務所に囚われるおっさん

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世の中、わかっている人であればぜんぜん違うと認識できるものでも、さらっと見ている人間には違いがわからないということはよくあることで、年をとってくるとイケメン俳優さんやアイドルや女優さんなどがその最たる例。
あっ、この娘かわいいなとか見ている時にはテレビに出ているようなアイドルなんかは区別がついていたけど、今じゃもう誰が誰やら。

人に聞いた話だと、自分と同世代の女性で話したところだと、乃木坂46のメンバーといわれて名前がわかるのはほとんどの人が白石麻衣ぐらいだとか。よくわかる気がする。
ちなみに自分は3人ぐらいわかった。(自慢になるようなことじゃないが)

それはさておき、そんな話を友人としていた時のことだった。
「なんか、いるだろ? 女3人で、人気あるんだと思うけど、歌の?」
「いるねぇ」
自分も彼の言わんとするグループを察することができた。SHISHAMOだ。
長い付き合いだし、なにより今日、この間テレビで見て、最初は漢字表記だったけど読める人が少なく浸透しにくかったからアルファベット表記に変えたというエピソードを彼から伝え聞いたばっかりだからだ。
「ほら名前出てこないけど、ああいうグループってよくいるだろ?」
「チャットモンチーとかねごととかってことでしょ?」
「そうそう、いきものがかりとかさ」
「女は一人だけだけどね」
「曲の感じとかの話よ」
「そうなの?」
「知らないけど?」
「聴いたことは...?」
「しっかりと聴いたことは...ない。でも、よくかかってたりするだろ?」
「曲を知らないから、『あー、チャットモンチーだぁ』とか思わないけど」
「まあ、いいんだって!! ただ、似てるよねという話」
「まあ、おっさんからしたら『混ぜるな危険!』レベルだね」
「だろ?」
「だね」
「で、名前なんだっけ?」
「うん、お前が指してるグループのイメージは特定できてる。だけど、グループ名はぁ...」
「俺も話しながら考えているんだけど、思い浮かばない」
「だと、思った」
「なんだっけ?」
「なんだったかなぁ」
「ついさっき、話したばっかりなのに...」
「ついさっきって訳でもないけどね。2・3時間前?」
「あっ!!」
「来た?」
「...出そうなんだけどな」
「俺はわかっているはずなのに一切出てくる気配がない。絶対、家に帰ってテレビ見ているときとかにふっと思い出すパターンだね」
「...ん? 来たかも。」
「...」
あえて黙る自分。
以前にこの状態でせっついて出てこなくなって、さんざん責任転嫁された覚えがあるから、ゆっくりと自ら発するのを待つ。
「(長い沈黙の後、おぼろげな音量で)...しゃ、しゃむしょ?
「社務所? そんな名前付けるグループいるかね?」
「うん、違うのはわかってる。わかってるんだけど、何かそんな感じの名前」
「社務所っぽい名前。あー、そんな感じもするねぇ」
確かに似た名前な感じはしたが、正直、そこから正答を引き出せるほど自分のおっさん脳は若くはなかった。
だから、彼を盛り上げて正解を出させるしかない。
「似てる名前なんだね。シャ、シュ、ショとかついてそうだったね」
言っているが確信はない。
「そう、シャシュショが一回か二回付きそうで3つに区切られてる名前」
その後、散々考える。
ただ、自分は思い出せる気がしてはいなかった。
そして、その通り、思い出すことはなかった。
彼はというと
「...ダメだ。思い出せそうになるものの、思い出せるって思った瞬間、社務所が前に走りこんでくる。時にはヘッドスライディングだ! 社務所しか出てこない」
結局、それ以後、1時間近く一緒にいたにもかかわらず、二人のおっさん脳からSHISHAMOがでてくることはなく、モヤモヤしたまま二人は帰った。

そして、一週間以上たつ今日、ようやくSHISHAMOの名前とこのエピソードが我がおっさん脳から搾り出される。
スッキリしたとは言いがたい、我がおっさん脳。
劣化の日々は続く。
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