殺人未遂

殺人未遂を犯したという話ではなく、この間、聞かれてちょっとわからなかったことの話。

ニュースなどを見ていると、殺人事件のニュースが残念ながらありますよね。
仙台でも交番で巡査長が刺殺される事件がありました。
痛ましい事件でしたが、その事件の直後のニュースなどで、容疑者名と逮捕容疑が報道されたりしますが、そのときに被害者の死亡がすでに確認されていても「殺人」ではなく「殺人未遂」と報道されるのはなぜなのか? という質問でした。

最初に聞いて思ったのは、『逮捕時には被害者の死亡が医師などにより確認されていないために、殺人未遂として逮捕しているのかな?』でした。
SNSなどの発達により、個人的な意見さえも力をもつ昨今。
そういうことに警察も敏感になり、死亡が確認されていないのに「殺人容疑」としてしまう非難ごうごう。
「警察が助かるかもしれないものを死ぬと決め付けて捜査しているのか!」とか言われるのを避けたり、被害者の関係者への心情に配慮しているのではないかと考えたのです。
また、死亡が確認されても、タイムラグがある場合には報道の方では警察の発表の通りに殺人未遂のままになってしまうのかもしれないなども、考えたのですが、正確なところはわかりません。

こういうことを当て推量で話すのは危険なので、「調べてみる」ということにしました。

ネットで調べると、それらしい答えがありました。
それは、『医学的に行為と死亡原因の因果関係が現場では立証できないからです。』と言う事でした。
具体例で言うと、通報があり、警察官が現場に駆けつけます。
すると、血だらけの出刃包丁をもっている容疑者がいます。
そのすぐそばで被害者が血だらけで倒れていたとします。
刺し傷もあります。

被害者にこの時点で完全に死亡していたとしても、この持っている出刃包丁が凶器なのかわかりません。
状況的に見て、もっとも可能性の高そうな筋書きだとしても、すでに逃げ去った犯人がいて、違う刃物で絶命させた後に駆けつけた容疑者が、被害者にひどい恨みを持っていたので、たまたま持っていた出刃包丁を死体に何度か刺したのかもしれません。
だとすると、死体損壊の罪にはなっても、殺人の罪にはなりません。(細かいことを言うと、刺した時点で死んでいたことを立証する必要がありますけど、仮定の話なのでそれはおいておいて)

またもし、傷口が出刃包丁と一致しているように見えても、似たような別の出刃包丁で刺された可能性だってあります。
また、出刃包丁で刺されていても、直接の死亡原因は持病の発作によるものという可能性だってあります。

つまり、現場の証拠を集め、目撃者の情報を集め、解剖なりして医学的にも確実に容疑者が死亡させたことに間違いがないだろうとなった時点で、警察は初めて殺人容疑で容疑者を逮捕するということなんでしょうね。
では、そうなるまでもっとも疑いの濃厚な容疑者をそのままにするかというと、そういうわけにはいきません。
ですから、凶器となりうるものを所持していたり、殺そうとしていたという疑いがある容疑者には殺人未遂という容疑で逮捕するわけです。
それから、容疑を固めて殺人で再逮捕。
殺人で送検、起訴となるんでしょうね。

もちろん、本人が自白しているような場合や、複数の目撃証言があるような決定的な証拠がある場合には、最初から殺人で逮捕するということもあるんだと思います。

重い罪状から軽い罪状に移行してしまうと、特別な事情でもないと、捜査側に瑕疵があったというような印象、あるいは職権の乱用という印象がありますからね。
逆に、軽い罪状から重い罪状に移行すると、当然の流れという印象がありますし、むしろ、より重い犯罪を捜査によって暴いた的な感じがしますからね。

そういうわけで、現行犯逮捕でない場合には、殺人未遂で逮捕されることが多いようです。
そして、それが警察発表となり、そのままニュースとなるので、被害者が死亡していても殺人未遂と報道されるという事情のようです。

と伝えたら、結構、疑問に思っていたらしくスッキリしたらしいです。

それにしても、どうしてこんな血なまぐさいことに引っかかったのだろう?
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