四日前の顛末(つづき)

明けましておめでとうございます。今年も何卒よしなに。

結局、この記事は年またぎになってしまいました。もうちょっといい記事でまたぎたかったもののかわりもなく致し方なし。年明け早々、平にご容赦のほどを。では、つづきです。

ゼルダと掃除機。どんな奇抜な作詞家もこんなタイトルを曲にはつけないであろう二つを欲しがっている手前の知人に付き添い、店を転々。すると、数件目の家電量販店で知人はそこの店員とコンビ芸を披露。あやうく大声で笑いそうになる手前だったがなんとかこらえる。
しかし、ちょっとした仕返しを悪意なく知人に食らう手前であった。

平静を取り戻し、二人のところに戻った手前に、店員と話しながら知人は訝しむような目を向ける。

「どう?」

変な質問をされる前に質問でごまかそうとする手前。

「ああ、まあ二つには絞ったけど」

「これとこれ?」

「よくわかったな」

「なんとなくね」

正直、手前でもそうだろうという選択だ。

吸引力がありそうで、いろいろと使い勝手がよさそうで、デザインとかを見ると明らかだ。

絞ったなんて言っているがなぜその程度の決断をするのにこれだけの時間が必要なのか疑問で仕方がない。

「うーん、どっちにすっかなぁ」

『はっ? これはこいつお得意の長考モードじゃないか? 完全に二つに絞った満足感で決めるのを迷うことにためらいがなくなってる』

そこに気のいいできる店員さんがさらに説明をしようとしてくれるが、これは無駄だ。こうなったら、相槌は打つものの性能がどう、セールスポイントがどうとか関係ない。自分が聞きたいことはほとんど聞いているので、話すことなんか耳には入っても、脳までは到達しない。

それでは店員さんがかわいそうに思った手前は、

『じゃあ、ちょっとゆっくり考えさせてもらうか?』

とやんわりと説明を辞退。

『ありがとうございました』

と締めくくる。

できる店員さんは察しもいい、無理に推さずに折れてくれる。

「はい、では御用がおありでしたらいつでも声をかけてください」

と明るい笑顔で去っていった。

すばらしくできる人だった。

さて、問題はこいつだ。

「じゃあ、俺ん家でネットとかでクチコミとか評判、あと安値価格とか見てみる?」

「んだね」

ということで、場所移動。

その前に、昼近くなったので帰り道にある丸亀製麺でうどんを食べる。

「どうせ、丸亀で食べるならあそこの丸亀でよかったじゃん?」

「出るときはメシは考えてなかったんだ! いいだろ!!」

「ま、ね。」

で、帰宅。ネットで情報を見る。

しかし、かえって悩む。絞った二つのうち、一つはデザインがイマイチ。でも、吸引力の目安になる吸込仕事率は最高値の360W。もう一つは、260Wと結構おちるものの、前者がタービンブラシなのに比して後者はパワーブラシ。そして、デザインがなかなか。

もうひとつ、デザインがイマイチの方はクチコミがそこそこあったものの、デザインがいい方はまったくクチコミがない。

実はこっちのモデルは発売したばっかりだったのだ。

評判が聞けないのが不安なようで、いいデザインの方に傾きかけていただけに余計に迷っているようだった。

ずーっと、「どっちかなぁ。どっちにすっかなぁ」と悩みっぱなしだったが、本人の集中力が続かなかったのか唐突に口を開いた。

「ゼルダ見てみるか?」

「掃除機は?」

「とりあえずさ。ゼルダ。」

「ゼルダはビールじゃございません」

「ゼルダ!」

「欲しいの?」

「迷ってはいるんだけどね」

なんとなく引きそうにないので調べてみると、ヨドバシでは手に入れられなそう。

任天堂でも初回出荷分のみなのでないような感じ。

「そうなってくるとねぇ、欲しいでしょ!」

「でも、ないからさ、別々で買ったら?」

「でもねえ、できたら同梱版が欲しいよね。品薄みたいだし」

「マジでか!」

とはいえ、量販店やゲームショップになくてもTSUTAYAにはあることが多いことを知っている手前は、HPから各店舗の在庫状況を調べる。

当然、近場で調べるわけだが『市内だったらまあよし』の覚悟だ。

すると、軒並み「在庫状況は発表していません」とか「なし」が多い。

「なし」は望みがないが「在庫状況は発表していません」は在庫が少ないためにヘタに「残りわずか」とか発表して結局それを見て来店し、ないときに「クレーム」を付けられるのを回避するためにこういう形を取っているのだろうからダメもとで行く候補には入れておく。

そんななか、1店舗「在庫あり」の店を発見。だが、それは前日の午後11時50分ぐらい。現在時刻はそれから12時間以上たった午後2時21分。

「あるかー?」

「ないかも」

「欲しい」

「絶対、欲しい」

「同梱版?」

「できたら」

「これからまた出かけることになっても?」

「できたら」

意思が固いようなので、改めてその在庫ありの店舗を確認。

すると...

「あれ? 〇〇〇〇店ってどこだ?」

「あれ? そこって...」

「なに?」

「さっき行った、家電量販店の入ってたところにあるTSUTAYAじゃない?」

「ウッソォーン。また行くの。しかもがっつりの午後にぃ?」

実は、その店の近くにある信号は渋滞が起こりやすいところで、その日の午後などは渋滞が起こっていなかったらおかしいぐらいの条件がそろっている時間帯なのだ。

「お前、あったら絶対買うんだろうな!!」

「えっ、買うと思うよ」

「いや、お前買わなかったらただで済むとは思うな! いいか! 絶対買えよ!!」

「いや、でも...」

「あん?」

「買います! いただきます」

「何だ、『いただきます』って」

「いや、『買わせていただきます』。長ったらしく言ったらイライラして殴られそうだったから略してみました」

「...。とりあえず、買うんだな。」

「はい!」

「よし! じゃあ、行くぞ!!」

「おう!!」

というわけで、もと来た道を引き返す手前。

前回は1分通過した信号を10分ぐらいかけて通過。店到着。

駐車場も混み混みです。

「お前はいいからここで降りて、在庫を確認!」

「はい!」

で、なんとか空いているところ見つけて駐車。急いで店内へ。

すると、ダミーの前で立ち尽くす知人。

「あったんだ」

「あったねぇ、しかも5個もある」

「いや、ダミーが5個あるから5個あるとは限らないけど。とりあえず、買え!」

幻の鳥を見つけたら、池一面にいっぱいいてちょっと引いたみたいな知人を促し、レジへ。
そして、無事同梱版は手に入れて外に出た。

振り返りざま手前、

「掃除機は?」

「すみません、まだ迷ってますので今回はナシで...」

「少なくとも今日はどんな事情があろうともう戻ってこないぞ!」

「もちろん、結構でございますとも」

「じゃ、帰るぞ!」

結局、その日はそれで一日潰れてしまったとさ。

おわり。

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コメント

あけてましたよ!

今年もよろしゅうおねがいします(´¬`)

Re: あけてましたよ!

H@RUCOさんへ

えっ? 明けてましたか?
いや本当に、今年もよしなに。
でも、H@RUCOさんは忙しそうですね。
でも、充実して忙しいのはいいことだと思います。
ただ、体には気をつけて。

コメントどうもです。

No title

電脳高架橋さん、明けましておめでとうございます。
丸亀製麺うどんは美味しいですよね。
ところで昨年から引っ張っているご友人の掃除機は、
まだ購入出来てないってこと?

今年も宜しくお願い申し上げます^^

Re: No title

らこささんへ

明けましておめでとうございます。

手前、結構丸亀製麺はお世話になっております。
しかも、ぶっかけばっかり、冬でも冷ばっかりです。

掃除機はそうなんです。まだ、ぜんぜん。
迷っていて、いつ決まることやら。
あぶなく初詣で「どうか二度とヤツの掃除機購入に巻き込まれませんように」とお願いしそうになりました。
そんな手前ですがなにとぞよしなに。
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