アニメ「新世界より」より最終25話(完全ネタバレあり)

いよいよ、半年におよぶ放送も最終回。唐突にクライマックスです。

横穴の外にいて、早季たちを待ち伏せる野狐丸たち。

早季たちはついに確信します。
外にいる悪鬼ではない少女は真理亜と守の子供であり、バケネズミに育てられたがために自分の事をバケネズミだと思っていることに。それゆえ、同族に対し呪力攻撃または直接的な攻撃をした際に発動する、攻撃抑制も愧死機構も人間を攻撃した際には発動しないということを。
とすると、取る手立ては一つです。そう、キーパーソンです。

まず、覚が呪力によって創り出した鏡によって視認した、入り口付近の武装バケネズミたちを呪力をもって排除します。これで入り口付近の脅威は呪力を持った少女のみになります。

そこに顔を血染めの包帯で巻き、覆面とした大男を先頭にすぐ後を早季が追い、少女に向かい飛び出します。
少女は、襲い来る大男をまず呪力で胸を穿ち殺します。大量の鮮血があたりに飛び散り、早季もそれを顔をはじめ体にかぶります。

大男は生きていられるわずかの間にその顔の包帯を取り、少女を見、言葉を吐きます。そして、バケネズミの姿に戻った奇狼丸は絶命します。

少女は絶叫します。苦しみもがきます。
その苦しみは早季も同じく襲います。少女がそう思っていなくても少女は人間であり、早季はそれを知っていながら、奇狼丸に命を賭して少女を葬ることを頼んだのです。
「私は殺していない...」
胸を押さえ、早季はつぶやきます。何度も。
哀れな少女は、地に伏します。愧死。

覚は早季に駆け寄り、名を呼び、ねぎらい、感嘆します。
早季は気付かせてくれた人の名を戸惑うことなく、覚に告げます。戸惑いの後、覚は記憶を蘇らせたようです。

早季はふと少女の方に目をむけます。
雨に打たれた少女の亡骸、傍らに立ち尽くしそれを見下ろす野狐丸。
早季は、友人二人の血が絶えたことを実感します。

早季は少女に想いを巡らせます。避けられないことだったとはいえ、人間でありながらバケネズミとして育ち、人間を憎悪し、息絶えた。多くの人を惨たらしく殺したとはいえ、根本的な罪など少女にはなかったのに。せめてと。

神栖66町に戻ってきた二人。

野狐丸は捕らえられます。もはや、野狐丸に人間にあらがう術はない。

野狐丸の牢を早季と覚が訪れます。
人間の立場とバケネズミの立場、意見は食い違い続けます。野狐丸と覚の議論がそれです。早季は黙ってそれを聞いています。
そして、口を開きます。
「野狐丸...」
「私の名スクィーラです!」
「じゃあ、スクィーラ。一つだけ頼みたいことがあるの。あなたが殺した全員の人に対して心の底から謝罪して」
早季は「頼みたい」と丁寧に願い出ます。しかし、それですら野狐丸の神経を逆撫でます。
「いいですとも、まずあなた方がその前に謝罪してくれればね」

その後、野狐丸は裁判にかけられます。体裁を整えただけの弁明の余地を神にも等しい人間が、卑しきケモノ「バケネズミ」に対し与えてくださるのです。
野狐丸は再び叫びます。
「私の名はスクィーラだ」
「私たちはケモノでも奴隷でもない」
「私たちは人間だ」

野狐丸は死ぬことを許されず、あらゆる苦しみを味わい続ける「無間地獄」の刑に処されます。
覚は自分の疑いをかき消すかのように早季に「ヤツには当然の報いだよ」と言い放ちます。
早季は自分の中の迷いを素直に出して覚に言います。「何が正しいのかわからない」

その後、早季は自らの「正しさ」を求めてバケネズミの駆除という決定を覆すよう、最悪の場合でも奇狼丸との約束のため大雀蜂コロニーの女王の命だけは守ろうと努めた。

ある日覚が早季を訪れ、バケネズミの学名へのちょっとした疑問から端を発し、覚が調べたバケネズミの遺伝子の内容と合わせた結果、バケネズミがその昔、呪力を持たなかった人間を遺伝子操作と呪力によって変異させた存在であることに気付く。
早季は、
「私たちは愧死するべきだった。殺したのよ、人間を、何人も何人も」
覚は、
「いや、彼らはやっぱり人間じゃないんだ。同胞として見れるか?」

早季は今回の戦争の資料を残すため建てられた戦争記念館に赴きます。
様々な史料や模型の展示されている館内その一番奥にはもはや肉の塊となり声をあげることもできない、だが今なお地獄の苦しみを受け続けている野狐丸の姿があった。
人払いをすると、早季はやさしく野狐丸に語ります。
スクィーラ...もっと早くにきてあげればよかったわね」
緊張したようにこわばる肉塊、一瞬の後緊張は解けた。
「あなたはもう十分苦しんだわ。だから終わりにしましょう」
さらに緩む肉塊。安堵したようにも見える。早季はガラスの容器に入れられた野狐丸を見つめながら、昔を懐かしむように語り掛ける。サマーキャンプではじめて野狐丸に会った時、頼もしいその姿に安堵したことと共に野狐丸のずるがしこさを揶揄する。
それは同胞、いや、家族に話しかけるようだった。早季は野狐丸を呪力により葬った。

10年後、早季と覚は結婚し、早季のおなかには新しい命が宿る。不浄猫もほんのわずか様相を変えている。
早季は問う
「わたしたちは、はたして変わることができたのであろうか。」
早季は願う
「願わくば、その答えがイエスでありますように。」

その答えを暗示するかのように全人学級の廊下にかけられた掛け軸がラストカット。


長くなったので、感想は明日。


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