2014/07/13
楽しんで!!
知人と会話中、英語が苦手と言う話に。そういえば、以前にも英語が苦手な知人がいまして。
日常に溢れている程度のかなり平易な英単語であればわかりますが、それでもなんとなくで捕らえていて、実際には違っていることも多々あると言う感じの英語力でして。
でも、英語は喋れたらいいなという感じのことを言ってまして。
そこで、自分の英語力アップも含めてちょっと一緒に勉強してみないと提案。
そうは言ってもわざわざお金出してCD教材を買ったりするのも違うので、こっちが出題する感じでそれを考えてみて、どうしたら覚えやすいかとか、どんな風にすれば理解しやすいかを考えるという形がいいのではないかと考え、それを提案してみた。
それでいいというので、堅苦しくない英語の文法的な基本形を(最初はわかるわからないはいいから)教える。
そしてアバウトでいいのでイメージを持ってもらってから簡単な例文、その意味を考えながらそれぞれの意味を理解、繰り返しから記憶へと結びつけて、かつクイズ形式で出すことで楽しんでもらおうと思っていたのです。
しかし、彼は英単語を覚えるところからやりたいのとこと。(特に名詞)
本人のやる気が大事なので、わかりそうな身の回りにあるものから出題してやっていました。
あるとき、道路関係の英単語をいくつかやっていたときに、交差点に差し掛かった。
「じゃあ、交差点は?」
「クロスロード!」
「うん、それでもいいけど、こう言った信号機のついた交差点だったら『intersection』の方が通りがいいかも、クロスロードだと、四辻限定にもなっちゃうし」
「ふーん」
自信満々だったのか、ちょっと気分を害した様子だったので、その日はそれでやめてしまった。
そして、数日後やってきた彼は、
「インターセクションだけじゃなくて、ラウンドアバウトとかクロッシングとかジャンクションとか色々あるみたいですけどね!」
と反論してきた。
『あー』
残念だけど、不信感しかないなら無理だなと感じた。
「そっかあ、じゃあ間違ってたかもね」
というと、満足げな彼。
その時、この子とは無理だなと思った。
自分で調べることは悪いことではないし、疑ってかかることも悪くはない。
だけど、自分の不満の解消だけで辞書を中途半端に調べて、半端な反論材料だけで反論してくるようでは向上心がなさ過ぎる。
クロッシングや、ジャンクションはいいとして『ラウンドアバウト』って。
確かに交差点ではあるんだけど、日本ではほとんど使うことないと思うけど。
(ちなみに、ラウンドアバウトはイギリスなんかで多い円形の交差点。回転方向を一方向にすることにより衝突の危険を低減させつつ、信号機を使わずに車を円滑にそれぞれの進行方向に通すことができる方式の交差点)
できれば、自分より上達しちゃって教え合うか、教えられる立場になりたかったんだけど。
英単語遊びは遊びの段階で自然と終わってしまった。
残念だったな。
そんな苦い思い出を思い出しつつ、別の知人の英語が苦手と言う話をしていた。
ただ、別の知人はどちらかと言うと理論より、実践で身に着けていくタイプ。
おそらくは、学校の教科書では一から説明していくが、『要点は?』とか『実際はどう使うか?』ということを気にして、頭に入らないタイプ。
多少の英単語を覚えたら、話しながら覚えたいといったタイプ。
アメリカに1ヶ月行ったら、日常会話はこなすんじゃないかと思わせるポテンシャルは持っている。
でも、苦手意識はあるようで、どうなんだろう?
そんなことを考えながらも、また脈絡なく、その時ふと思いついたことがあってこんなことを彼に言ってみた。
「でも、日本語でも英語っぽく聞こえる話し方ってあるよね?」
最初は唐突だったこともあって、理解できていないようでした。
「『ほったいもいじくるな』みたいなことですか?」
「いや、そういうことじゃなくて、こう日本人はよくするけど、アメリカ人はしないことがあって、逆にアメリカ人はするけど日本人はしないことがあるじゃん」
「単語自体の意味がその通りの直訳では通らないみたいなことですか?」
「うーん、例えば、日本人はご飯をみんなで食べるときには『いただきます』っていうよね。でも、アメリカ人はクリスチャンとかで、食事の前のお祈りでもなければ、三々五々集まってきて、席に着いたら他の人を待たず、何も言わずに食べ始めちゃったりするのよ」
「あー」
「それと同じで、アメリカ人なんかはよく言うんだけど日本人は言わない言い回しみたいなのがある。でもね、海外ドラマや映画なんかを吹き替えで見てると、そこに適切な日本的な言い回しがないからそのまま訳して入ってるわけ」
「なるほど」
「ところが、見る側もアメリカのドラマとか映画ってことをどっかで理解して見てるから違和感を持たない。でも、日本人が使うと奇妙な感じがするわけ」
「なんか、やな予感してきましたね」
「そこで、それを意識的に使って『欧米やなあ』って思われたいと思ってみたものの、使いどころが難しい。なかなか使うタイミングも少ないし、あっても忘れてたりして悔しい思いをするわけ」
「結局、それってなんなんですか?」
「『楽しんで!』」
「楽しんでなんてあります?」
「あるのよ、これから何かをする、どこかに行くっていう人と別れるときにアメリカなんかでは、”Have a good time !”とか"Have a nice day !"とか"Have a nice trip !"とか声をかけるわけ。日本だと『お気をつけて』みたいな感じだけど全部には当てはまらないし、ちょっと堅苦しい。もっとくだけた感じでも使うから、ドラマなんかでは『楽しんで!』となる」
「あー、それは使いどころないですね」
「でも、わかるでしょ!?」
「感じはわかります」
「でも、使えない」
「ただ、使ったとしても日本人が使うと『欧米やなあ』というより、なんかいやらしい意味に聞こえてきますよね」
「ん? ああ、なるほど!!」
「合コンとかで使ったら、本当にそんな感じじゃないですか?」
「そだね。ダメかな?」
「ダメでしょ!」
「よっ、林先生!!」
「殴りますよ」
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