墓参りのついでさん③

最後はハンバーガー屋さん。

でも、店名は伏せます。

自分的には面白かったことを書くつもりなんですがね。

苦情にも聞こえちゃうかもしれないので。

そのハンバーガー屋さんは、岩手の決して大きな町にあるハンバーガー屋さんではありません。

もちろん、チェーン店でもありません。

昔はおしゃれな感じだったのだろうなという、白を基調にした、奥にカウンターと厨房があり、カウンターにはアイスの売り場が併設されている。

客席は低めのテーブルと背もたれのない丸椅子がきれいに並べられていて、壁に面した席には嵌め込みのソファーがある。

もはや、色あせたポスターなんかが貼られていて、懐かしい感じ。

窓が大きく明るい店内。

自分が入ると、ひとりで切り盛りしているらしい50代か60代ぐらいのおかあさんが客席に腰掛けて新聞を読んでいた。

「いらっしゃいませ!」

あわてて、新聞をたたむとカウンターに入る。

「何にしますか?」

はじめてのお店なので、少し迷ったが二つのバーガーとコーラを注文。

古式ゆかしいアメリカの伝統にのっとって、ハンバーガーの時にはコーラと決めている。

「はい! すぐできますからね。席に座って待っていてくださいね」

とても優しげで、感じのいいおかあさんだった。

適当に席についてまっていると、おかあさんがカウンターから申し訳なさそうに出てきて、

「ごめんなさい、コーラなくなっちゃって」

「ああ、じゃあオレンジジュースでいいです」

「オレンジジュースね。ホント、ごめんなさいね」

「ああ、いいですよ! 大丈夫です」

切れてるものは切れてるのだ、仕方がない。

気を取り直して待っていると、

「はい! お待ちどうさまっ!!」

と言って、おかあさんが自分が注文した品をトレーにのせてカウンター越しにカウンターに置いた。

ちょっと、あたりを見回す自分。

が、すぐに立ってトレーを受け取りに行く。

トレーを持って自分の席につき、食べ始める。

お母さんはカウンター内で片付けなのかなにやらやっている。

うーん?

悪くはないし、とてもいい人なのだとは思うが、入ってきたときにカウンターの中にいなかったし、コーラがなくて注文を取り直しにきた時もカウンターから出てきたし、カウンターから出るのもそんなにトレーが邪魔になるような狭い幅ではないし、どうだろう、いっそ席まで持ってきてくれてもいいのではないか? いや、別にいいんだけれど。ちょっと釈然としなかったのだ。

いいんだけれど。

その釈然としなさがたたってか、いっさい味が脳に刻み込まれなかった。

『まずい』にはそれなりの衝撃があるはずなので、きっとおいしかったのだろう。

笑顔で見送ってくれたおかあさん、いい感じだったんだが、そのいい感じが逆にこの落差を生んでしまったのだろう。

たとえるなら、几帳面で物腰がやわらかく、人に対して嫌な態度をとらないと安心しきっていた人が、急に道に痰を吐き捨てたような感じ。

いいんだけれど、いいのだけれど。

ちょっと、あっけにとられる自分が面白かった。

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コメント

電脳高架橋さんへ

こんにちは^^

お墓参り、お疲れ様でした。
お墓参りの「ついで」に立ち寄られたところは
どれも興味をもつものばかり。

まずは冷し満州にらラーメンがとても興味をそそるものでした。
冷やしラーメン自体食べたことがないので
どのぐらいの冷たさで、どんな味なのか興味津々です。
たっぷり入ったニラっていうのが、いいですね。
そして安いのも魅力的です。

そしてキャベツソフト。驚きでした。
今はご当地ソフトって色々ありますが、キャベツはお初でした。
食べてみたいです!

そして今回のハンバーガー屋さん。
どうしても良い印象ばかりの方って、少しマイナス面が見えてしまうと
何故か全体的な評価が下がってしまいますよね。
逆にマイナス面ばかり見せてこられた人が、ちょっと親切なことしてくれると、一気に高評価になったり。後者の方が、得な感じですよね(笑)

「いいんだけれど」を、電脳高架橋さんが何回も書かれている辺りは
やっぱり釈然としなかったんでしょうね。
いいんだけれど、何かひっかかる感がとても伝わってきました。
元々セルフスタイルなんでしょうか?
そうじゃなかったとしたら、席まで運んでくれてもいいはずですよね。
ハンバーガーの味が頭に入ってこなかったのは
残念でしたね。

電脳高架橋さんの体験されたことと同じではありませんが
私が以前、印象の悪かったラーメン屋さんに入った時のこと。
(回転が悪いせいで真夏に30分以上外で並び、やっと入った店内は弱冷房なのかもの凄く暑く、お水はセルフだったらしいけれど説明がない為、初めて入る私達にはわからず。唯一置いてある大型扇風機は、厨房の方へ向けて店員さんが涼んでる。そして店員さんの態度も悪い)
なんだかイライラしちゃって、そのことばかり考えてしまい
おそらく美味しかったのに、美味しいと思わなかったこと。
いや、私の場合は、美味しいと思いたくなかった
絶対認めないぞ!って方ですけど^^;

Re: タイトルなし

yukoさんへ

> こんにちは^^

こんにちは!

> まずは冷し満州にらラーメンがとても興味をそそるものでした。
> 冷やしラーメン自体食べたことがないので
> どのぐらいの冷たさで、どんな味なのか興味津々です。

冷しラーメンは今回の冷し満州にらラーメンも同じですが、ラーメンに氷が入っているので、結構冷たいです。

> たっぷり入ったニラっていうのが、いいですね。
> そして安いのも魅力的です。

そう、ニラたっぷりです。嫌いな人は見るのも嫌になるほど入っています。^^

> そしてキャベツソフト。驚きでした。
> 今はご当地ソフトって色々ありますが、キャベツはお初でした。
> 食べてみたいです!

なかなかのおいしさ。
野菜好きのyukoさんならきっと気に入るかも。

> そして今回のハンバーガー屋さん。
> どうしても良い印象ばかりの方って、少しマイナス面が見えてしまうと
> 何故か全体的な評価が下がってしまいますよね。
> 逆にマイナス面ばかり見せてこられた人が、ちょっと親切なことしてくれると、一気に高評価になったり。後者の方が、得な感じですよね(笑)

まったくですね。ハンバーガー屋のおかあさんはちょっと損してるかも。

> 「いいんだけれど」を、電脳高架橋さんが何回も書かれている辺りは
> やっぱり釈然としなかったんでしょうね。
> いいんだけれど、何かひっかかる感がとても伝わってきました。
> 元々セルフスタイルなんでしょうか?

たぶん、マックなんかと同じイメージなんだと思います。
カウンター注文、カウンター渡し。
雰囲気はもっと家庭的な感じなんですけどね。
あっ、実は最後だけ「いいだけれど」なんですよ。
こういう細かい事するの好きなもので。^^;>

> そうじゃなかったとしたら、席まで運んでくれてもいいはずですよね。

客が自分一人だけだったので、「システムにこだわらなくてもぉ...」と思ってしまったんです。

> ハンバーガーの味が頭に入ってこなかったのは
> 残念でしたね。

そうですね、きっとおいしかったはずなんですよ。

> 電脳高架橋さんの体験されたことと同じではありませんが
> 私が以前、印象の悪かったラーメン屋さんに入った時のこと。
> (回転が悪いせいで真夏に30分以上外で並び、やっと入った店内は弱冷房なのかもの凄く暑く、お水はセルフだったらしいけれど説明がない為、初めて入る私達にはわからず。唯一置いてある大型扇風機は、厨房の方へ向けて店員さんが涼んでる。そして店員さんの態度も悪い)
> なんだかイライラしちゃって、そのことばかり考えてしまい
> おそらく美味しかったのに、美味しいと思わなかったこと。
> いや、私の場合は、美味しいと思いたくなかった
> 絶対認めないぞ!って方ですけど^^;

自分もあります。
地方紙なんかでたまに取り上げられるようなラーメン店で、入るなり何も言われず、常連らしき人と話をしてる。
小さな店なので注文もこっちが「すみません」と言って注意を引かないとこっちを見もしない。
出てきたラーメンはそれなりにおいしかったですが、客をないがしろにしていいほどのレベルではない。
でも、うわさではスープが気に入らないと店を開けないこだわりを持ってるという話もありました。
その店を開けるほどの納得のスープは普通でしたけどね。
おまけに出前をやってるということで電話をしたら、「今日は忙しいからやってない!」という上からの宣言をされたとか。
評判と悪評を併せ持った店に行ったことがあります。
正直、気持ちよく食事できないところはいかにおいしくても、本来のおいしさを損なっていて、料理人としては自分の料理自体の価値を下げてしまっている時点でプライドを持てるような仕事をできていないと思うんですよね。
高圧的な態度に権威を感じてありがたがる人はいいと思いますけど、自分はそのラーメン屋も含め、そういう店には二度とはいかないですね。
前情報があれば一度だって行きたくはないですね。
イヤですよね、客がないがしろのお店。
感じよくしてくれれば、こっちも運びやすいようにトレーに全部のせたり、軽くティッシュとかでテーブル拭いたりして、「ご馳走様でした」って帰るのに。

コメントありがとうございます!
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