【アニメ】新世界より 第7話 ネタバレあり

覚が本当に頑張った回でした。
極限の状態、使えなっていく呪力。振り払えない危機。動けなくなっていく自分。苛立ちはそこかしこに出ていました。天秤はいつ悲劇的な方へと傾いてもおかしくない状況。それをわずかのところで持ちこたえている。
早季も覚も、頭フル回転でしたね。極限におかれると人間は通常よりも注意深く、慎重に行動するようになるもので、それがとても実感できる描写でした。
特にスクィーラが早季たちの存在を土蜘蛛たちに知らせた後、早季の責めに卑屈に応じる際、早季の呆れ顔とは対称的に覚の苛立ちが、彼の切迫感を表していたようでした。

スクィーラは、本当に虐げられて生きてきたようで、卑屈で他者に媚を売るようなことが多く、それでいて心底が見えない。
自分を過剰に卑下する言動すら、相手を本当に敬っているのではなく、値踏みし、思い通りに動かそうとしているようだ。他者に対して、それは人間に限らず誰であろうと信じていないそんな雰囲気だ。
だが、瞬たちと再会して、真理亜に悲鳴を上げられた後、早季に紹介されたスクィーラにはちょっと戸惑いがあったように見えた。そして、二度目の別れを言うシーンもそれが他愛もない挨拶であったが故に、別れを惜しむようにも見えなくもなかった。

そして、今回初登場の奇狼丸。英雄然としたその立ち振る舞いは最大のコロニーの大将に相応しいものでした。
しかも、自分の命をも賭してまで早季たちの命を救う義理堅さ。奇狼丸はふうせん犬が爆発した際、死をも覚悟したのではないでしょうか? だが、救われた。その恩を命を懸けることで返したといったところですかね。

だが、奇狼丸が密命を受けていたという事実が意味するものは、暗にミノシロモドキの言ったことが真実だと倫理委員会が認めたようなものだ。

それにしても、援軍があの時来なかったら、スクィーラはどんな行動をとっていたのだろうか?

しかし、今回は裏切り、裏切られて、協力し、スクィーラとの間に流動的な友情のようなものができたように見えた。スクィーラにとっては何か自分の目的のためには簡単に捨てられるようなものかもしれないけれど、早季が自分達を管理している人間たちと少し違うように感じたように見えた。
早季たちにしても、スクィーラの言った通り、スクィーラが逃げ出したという理由があるから捕まったスクィーラを見殺しにしていただろう。しかし、最後にはスクィーラに隠していた逃亡の理由を打ち明け、頼った。それしか選択がなかったとは言え、信頼という言葉には程遠い、でも同じ心情からくるものが芽生えたと言えなくもない。

でも、これは自分の偏見の賜物である気もする。


(ここからはあらすじ)


竹林の前に広がる土蜘蛛の軍は5つの部隊に分かれている。
覚の集中力も疲労と焦燥から、途切れ始め、それは本人の自覚するところとなる。使えても、あと数回。
焦りを隠せない早季。横にいるスクィーラを気にする余裕もない。そこで、土蜘蛛が動きを見せる
無数の矢が放たれる。だが、狙いをつけているわけではないようで早季たちに近くに落ちる矢はまばらだった。
早季は冷静に敵の行動を読み、作戦を立てる。スクィーラに敵の女王のいる龍穴のおよその場所を聞くと、その近くの木を覚に燃やさせる。
土蜘蛛も出方を予測していたらしく、女王を龍穴から避難させる。そして、憂いを絶って攻撃を再開する。矢と共に放たれた大石が早季たちの近くに落ちる。その衝撃に驚いたスクィーラは早季たちをおいて逃走。
早季は覚に、自分達から一番離れたところに落ちそうな大石を跳ね返すように言う。自分達の位置を知られていないことを洞察し、土蜘蛛たちにその跳ね返した大石の落下地点付近に自分達がいるように見せかけて、撹乱しようと言うのだ。覚もすぐに意図を理解し、それを実行する。
目論見どおり、土蜘蛛たちはそのあたりに兵力を差し向ける。
早季たちはそれに乗じて手薄な方へと逃げていく。
途中、土蜘蛛の兵二人に捕らわれたスクィーラに出くわす。身を潜める早季たちだったが、それに気付いたスクィーラが「ニンゲン」と叫ぶ。
走ることもやっとの様子の覚だったが、呪力を振り絞り土蜘蛛の兵一匹を始末する。もう一匹は、スクィーラが器用に体内に隠したナイフを取り出し、始末する。
早季はスクィーラの態度を責めるが、スクィーラは自分を卑下し、慈悲を請う。
そして、早季たちはスクィーラの言うとおり東に逃げるが、土蜘蛛も早季たちに追いついて来る。覚は足元がおぼつかないほどの疲労でつまずいてしまう。
「もう、走れない...かも」
危険が迫っていた。必死に覚を力づけようとする早季。その後から焦ったスクィーラが叱咤する。それでも、動けない覚の姿に、スクィーラは言う。
「神様はもう神様ではなくなったのですか?」
その時、法螺貝の音があたりに響いた。
「お喜びください神様。援軍です。援軍が到着しました。」
やってきたのは総兵力2万を誇る、大雀蜂コロニーの軍だった。土蜘蛛の部隊はあっという間に駆逐され、早季たちの危機は去ったと早季は思った。
大雀蜂コロニー軍の大将は奇狼丸という覚よりも大きなバケネズミだった。狩猟犬のような精悍な顔立ちだ。
早季たちに対する態度も、謙ってはいるものの堂々たるものだった。
奇狼丸は土蜘蛛の新たな龍穴、そして女王を発見した。
「私は任務なので立ち会わねばなりませんが、神様はどうなさいますか?」
超然と問う奇狼丸。
覚が立ち会うことを告げ、二人は立ち会うことになった。興味もない、また、一刻も早く覚を休ませようと考えていた早季が、覚を責める。
「なんで、立ち会うなんて言ったのよ!」
覚はまじめな顔で、早季に告げる。自分達は今が一番危険な状態なんだと。
龍穴の中から、幼獣を抱えた大雀蜂のバケネズミの兵士が出てくる。これが戦利品なのだと。
土蜘蛛はこれより奴隷としての運命が待っているのだ。スクィーラは確かに以前そんなことを言っていた。
土蜘蛛の総大将は女王の助命を求めているとの報告を受けた奇狼丸はそれを一笑に付す。だが、総大将には話をすることにする。
龍穴から大きなマントを羽織った総大将が出てくる。次の瞬間、そのマントからふうせん犬が二匹飛び出してくる。助命の嘆願はフェイクだった。奇狼丸めがけて飛び出したふうせん犬はすぐさま破裂した。
早季は爆風で、覚は呪力を使い果たしてその場に倒れこむ。
覚は間一髪、ふうせん犬と敵の総大将を龍穴の中に封じ込めることに成功したのだった。
覚が目を覚ますと、外は暗く、傍らに早季がいた。粗末な食事で空腹を和らげると、覚は早季に一番危険な状況と言った自分の考えを説明した。
知ってはいけない情報に触れ、そのために呪力を凍結された早季たちは、ミノシロモドキの言っていたことが本当であれば、排除の対象となるはずだと覚は考えた。この場合、それを実行するのは当然愧死機構を持つ人間ではなく、また、町にいるネコダマシでもない。人間に従順なバケネズミがその役を担うというのだ。
町からの命令が来る前に、逃げ出さなければならない早季たちは急ぎ、船で着岸した場所に戻ろうとする。
が、スクィーラが早季たちの後を追ってきていた。スクィーラは早季たちに万が一のことでもあってはいけないためだという。
早季たちは意を決し、スクィーラに奇狼丸に命を狙われているかもしれないことを告げて助けを求める。スクィーラは戸惑うものの、早季たちの望むようにと手伝うことにする。
船へと急ぐ早季たちは鳥の鳴き声を聞く。そして、スクィーラから奇狼丸が見張りに夜鷹を使うことを知らされる。
霞ヶ浦の西岸に着いた覚と早季はそこに瞬、真理亜、守の姿を見つける。再開を喜ぶ暇もなく、スクィーラに別れを告げ、船を漕ぎ出す。
が、ほどなく船の頭上を飛ぶ夜鷹を認めたかと思うと、後方に奇狼丸たちの船団を認める。早季たちが慣れない手漕ぎであるのに対し、奇狼丸の船は帆船である。船足が違う。早季たちは奇狼丸に追いつかれることとなった。
だが、早季たちに追いついた奇狼丸は、その船を曳航し、北利根川の入口まで送ってくれる。
奇狼丸は倫理委員会の命令を無視して、早季たちを助けてくれたのだった。
なぜか、一緒に乗っているスクィーラにも別れを告げて、早季たちは帰路につく。
日も落ち、途中でキャンプすることにした早季たちは、話の流れから覚の呪力を復活させた経緯を皆に話す。瞬は自力でマントラを思い出していたので、同様にして彼の呪力も復活することとなる。
瞬はうれしそうに、焚き火の炎を空高く舞い上げる。
他のメンバーも家に帰りさえすれば、マントラは書き残している。こうして、全員の呪力が復活させられる見込みが立ち、皆に希望が戻る。また、平穏な日々に戻れると。だが...


1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25

関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント