大工調べ

厚生労働省調べ、オリコン調べ、CDTV調べなど数々の調べはあれど、落語と言えば大工調べ。
CSのTBSチャンネルの『落語研究会』で橘家圓太郎師匠の『大工調べ』を聞かせてもらった。

大工調べと言うのは大工の与太郎が店賃を一両二分と八百文溜め込んでしまい、因業大家に大工道具を持っていかれてしまう。
それを知った棟梁は与太郎に手持ちの一両二分を渡し、道具を返してもらうように噛んで含めて大家のところにやる。
が、与太郎は落語によく登場するちょっと間の抜けた男で、言わなくていいことを大家に言って大家を怒らせてしまう。
仕方なく、棟梁も付き添い大家のもとへと一緒に行く。
大家も棟梁自らということで棟梁を丁寧に扱うが、話がうまく運びかけた時に棟梁が言った「たかが八百文」という言葉で大家が棟梁に難癖を付け始める。
話がこじれ、大家の顔を立てて下手に出ていた棟梁もついに堪忍袋の緒が切れて、ケンカになってしまう。
結局、棟梁は役所に願い出てこの件を奉行に裁いてもらうことにする。
しかし、ことが些細なこじれであることを察した奉行が何度か丸くおさめようと助け舟を与太郎に出すが、ピンとこない与太郎は奉行の狙いの逆のことばかりを答えてしまう。
最後と奉行が出した助け舟に、与太郎が答えようとするのを棟梁が止めて、奉行の狙い通りの答えを返す。
結局、大家は一度店賃を払ってもらう形になるものの、それ以上のお金を逆に与太郎に払わなければならないことになってしまうというお話。

放送で橘家圓太郎師匠が一発目に噛んだときにはどうなるかと思ったが、枕をいったん切り上げて、噛んだことを笑いに変え、かつ冷静に巧みに元の枕に戻すところがさすが噺家。
機転の利き方がすごいし、当然場慣れしている。
そして、この手の話はあらすじをよりも実際の落語を聞かないと面白さが十分には伝わらない。
まず、大家と棟梁のケンカのくだりの立て板に水の語り口が圧巻で、面白いし、感心させられる。
同じセリフを間抜けに間違える与太郎もよどみが無い。
同じようなセリフだが後のほうは間違えなければならないというのは、本当に難しいと思う。
そして、奉行のかっこよさも聴き所。
落語はやはり庶民の楽しみだったのだなと思わせる部分でもある。
大家がセレブで、大工が棟梁であろうと庶民。
落語の中では奉行は正義で庶民の味方。
粋なはからいをする。
地口オチだが、うまくストンと落としてくれてスカッとする。
面白かったです。

皆さんも機会があればぜひ!

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